源泉徴収票の見方——令和8年分の主な欄の意味と、年収・所得・税額の確かめ方
給与所得の源泉徴収票は、1年間(1〜12月)に支払が確定した給与と、その年の所得税の額(年末調整をした人は年末調整で確定した額)をまとめた書類です。勤務先は全員に交付します。期限は翌年1月31日で、令和8年分は1月31日が日曜日のため2027年2月1日(月)までです(年の途中で退職した人には退職の日以後1か月以内)。主な欄に何が書かれるかと、本サイトの表で数字を確かめる方法をまとめました。
🧾 源泉徴収票 即答ボックス(令和8年分)
表1: 主な欄の意味と確かめ方
丸数字は、国税庁の「法定調書の作成と提出の手引」(令和8年分)の記載要領にある欄の番号です。⑤⑥⑨⑭⑯⑰⑳㉑は、年末調整をした人について記載されます。
| 欄 | 書かれている内容 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| ④支払金額 | その年に支払が確定した給与・賞与の総額。年の途中で就職し、前の勤務先の給与も合わせて年末調整をした場合は、その分も含む | 年末調整をした人は、勤務先の源泉徴収簿(年末調整欄)から転記される額 |
| ⑤給与所得控除後の金額(調整控除後) | 令和8年分の「年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表」で求めた額。所得金額調整控除がある人はその控除後の額 | 給与所得の年収別早見表 |
| ⑥所得控除の額の合計額 | 社会保険料・小規模企業共済等掛金・生命保険料・地震保険料・障害者・寡婦・ひとり親・勤労学生・配偶者(特別)・扶養・基礎控除・特定親族特別控除の合計 | 各控除の額を足す(控除額は年末調整の控除額早見表) |
| ⑦源泉徴収税額 | 年末調整をした人は、年末調整後の所得税と復興特別所得税の合計(年税額)。しなかった人は、その年に源泉徴収すべき税額の合計 | ⑤−⑥から計算(表2。速算表は年末調整の年税額の早見表) |
| ⑨配偶者(特別)控除の額 | 配偶者控除等申告書にもとづいて控除した額 | 控除額早見表の表4 |
| ⑩控除対象扶養親族等の数(配偶者を除く) | 特定扶養親族(19〜22歳)・老人扶養親族(70歳以上)・その他・特定親族の人数 | 扶養控除等申告書(特定親族は特定親族特別控除申告書) |
| ⑪16歳未満扶養親族の数 | 扶養控除の対象にならない16歳未満の扶養親族の人数 | 扶養控除等申告書 |
| ⑭特定親族特別控除の額 | 特定親族特別控除申告書にもとづいて控除した額(親族の合計所得62万円超123万円以下が対象) | 控除額早見表の表5 |
| ⑮社会保険料等の金額 | 給与から差し引いた社会保険料、保険料控除申告書で申告した社会保険料、小規模企業共済等掛金(iDeCo等。内書き)の合計 | 1年分の給与明細の社会保険料の合計など |
| ⑯生命保険料・地震保険料の控除額 | 保険料控除申告書にもとづいて控除した額 | 保険料控除申告書 |
| ⑰住宅借入金等特別控除の額 | 年末調整で差し引いた住宅ローン控除の額(算出所得税額が上限) | 住宅借入金等特別控除申告書(借入限度額・控除率は住宅ローン控除の控除限度額早見表) |
| ⑳基礎控除の額 | 基礎控除申告書から転記した額(適用がないときは0) | 控除額早見表の表1(令和8年分は合計所得489万円以下で104万円) |
| ㉑所得金額調整控除額 | 所得金額調整控除の適用がある場合の控除額 | 給与所得の年収別早見表の表3 |
| ㉓配偶者の合計所得 | 配偶者控除・配偶者特別控除を受けた場合の、配偶者のその年の合計所得金額 | 配偶者控除等申告書 |
※ 本人に交付される源泉徴収票には、マイナンバー(個人番号)は記載されません。
表2: 年収500万円の例で見る各欄のつながり
単身で、給与以外の所得がなく、社会保険料のほかに所得控除がない場合の例です。社会保険料等の金額は、例示のための仮の額です。
| 手順 | 欄 | 金額 | 出し方 |
|---|---|---|---|
| 1 | ④支払金額 | 5,000,000円 | 1年分の給与の総額 |
| 2 | ⑤給与所得控除後の金額 | 3,560,000円 | 給与所得の表(年収500万円→356万円) |
| 3 | ⑮社会保険料等の金額 | 720,000円 | 例示のための仮の額 |
| 4 | ⑳基礎控除の額 | 1,040,000円 | 合計所得356万円は489万円以下→104万円 |
| 5 | ⑥所得控除の額の合計額 | 1,760,000円 | ⑮+⑳(ほかの控除がない場合) |
| 6 | 課税給与所得金額(票には載らない) | 1,800,000円 | ⑤−⑥(1,000円未満切り捨て) |
| 7 | 算出所得税額(票には載らない) | 90,000円 | 速算表(195万円以下は5%) |
| 8 | ⑦源泉徴収税額 | 91,800円 | 算出所得税額×102.1%(100円未満切り捨て) |
※ 住宅ローン控除(⑰)が70,000円ある場合は、算出所得税額90,000円から差し引いた20,000円に102.1%を掛け、⑦は20,400円になります。
よくある質問
Q1. 年収はどの欄を見ればいいですか?
A. ④支払金額です。その年に支払が確定した給与・賞与の総額で、税金や社会保険料を差し引く前の額です。年の途中で就職し、前の勤務先の給与も合わせて年末調整をした場合は、その分も含まれます。
Q2. ⑦源泉徴収税額が、毎月の給与明細の所得税の合計と違うのはなぜですか?
A. 年末調整をした人の⑦は、年末調整で計算し直した1年分の税額(年税額)だからです。毎月の源泉徴収(賞与からの源泉徴収を含む)の合計との差額は、年末調整で還付または徴収されています。令和8年分は、毎月の源泉徴収が改正前の源泉徴収税額表によっていて、年末調整で改正後の控除額にもとづいて精算します。
Q3. ⑤から⑥を引くと税額が出ますか?
A. 年末調整をした人の場合、⑤−⑥(1,000円未満切り捨て)が課税給与所得金額です。これに速算表を当てはめた算出所得税額から⑰住宅借入金等特別控除の額を差し引き、102.1%を掛けて100円未満を切り捨てた額が⑦になります(表2)。
Q4. 源泉徴収票はいつもらえますか?
A. 勤務先は全員に交付します。期限は翌年1月31日で、令和8年分は1月31日が日曜日のため2027年2月1日(月)までです。年の途中で退職した人には、退職の日以後1か月以内に交付します。
関連する早見表
出典(すべて官公庁の一次情報)
- 国税庁「令和8年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」第2章[PDF] — 各欄の記載要領(表1)、受給者への交付期限 令和9年2月1日(その他の注意事項)、源泉徴収簿からの転記
- 国税庁 タックスアンサー No.7411 「給与所得の源泉徴収票」の提出範囲と提出枚数等 — 交付の期限(Q4)
- 国税庁「令和8年分の年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表」[PDF] — 表2の手順2
- 同「令和8年分の年末調整のための算出所得税額の速算表」「令和8年分の基礎控除額の表」[PDF] — 表2の手順4・7
- 同「令和8年分 年末調整のしかた」年税額の計算[PDF] — 課税給与所得金額・年調年税額の端数処理と住宅借入金等特別控除の差し引き(表2・Q3)
- 同 昨年と比べて変わった点[PDF] — 令和8年の源泉徴収事務の留意事項(Q2)
- 国税通則法10条2項 — 期限が日曜日・休日にあたるときは翌日(交付期限が2027年2月1日になる理由)
※ 本ページの表・数値は、上記の出典(公表値・法令の算式)をもとに当サイトが計算・編集(加工)して作成したものです。出典元の機関が作成したものではありません。
※ 本表は2026年(令和8年分)時点の一般的な情報です。実際の手続き・判断は公式情報および専門家にご確認ください。個々の源泉徴収票の内容にはお答えできません。勤務先・税務署にご確認ください。
最終更新: 2026-10-14