年金の繰上げ・繰下げ早見表(何歳で何%増える・減る)
老齢年金は60歳から75歳までの間で受け取り始める年齢を選べます。65歳より早くすると1か月につき0.4%減額、遅くすると1か月につき0.7%増額。この率は生涯変わりません。請求年齢ごとの増減率と、年金月額別の受給額を先に計算してあります。
本表は2026年度時点の国民年金法・厚生年金保険法にもとづく一般的な情報です。実際の手続き・判断は公式情報および専門家にご確認ください。
📅 繰上げ・繰下げ 即答ボックス
表1: 繰上げの減額率(昭和37年4月2日以降生まれ)
減額率 = 0.4% × 繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数(最大24%)。
| 請求時の年齢 | 0か月 | 3か月 | 6か月 | 9か月 | 11か月 |
|---|---|---|---|---|---|
| 60歳 | 24.0% | 22.8% | 21.6% | 20.4% | 19.6% |
| 61歳 | 19.2% | 18.0% | 16.8% | 15.6% | 14.8% |
| 62歳 | 14.4% | 13.2% | 12.0% | 10.8% | 10.0% |
| 63歳 | 9.6% | 8.4% | 7.2% | 6.0% | 5.2% |
| 64歳 | 4.8% | 3.6% | 2.4% | 1.2% | 0.4% |
※ 表の値は減額される率です(受給額は「100% − 減額率」になります)。
※ 昭和37年4月1日以前生まれの方は1か月あたり0.5%減額で、60歳0か月では30%減になります。
表2: 繰下げの増額率
増額率 = 0.7% × 65歳に達した月から繰下げ請求月の前月までの月数(最大84%)。
| 請求時の年齢 | 0か月 | 3か月 | 6か月 | 9か月 | 11か月 |
|---|---|---|---|---|---|
| 66歳 | 8.4% | 10.5% | 12.6% | 14.7% | 16.1% |
| 67歳 | 16.8% | 18.9% | 21.0% | 23.1% | 24.5% |
| 68歳 | 25.2% | 27.3% | 29.4% | 31.5% | 32.9% |
| 69歳 | 33.6% | 35.7% | 37.8% | 39.9% | 41.3% |
| 70歳 | 42.0% | 44.1% | 46.2% | 48.3% | 49.7% |
| 71歳 | 50.4% | 52.5% | 54.6% | 56.7% | 58.1% |
| 72歳 | 58.8% | 60.9% | 63.0% | 65.1% | 66.5% |
| 73歳 | 67.2% | 69.3% | 71.4% | 73.5% | 74.9% |
| 74歳 | 75.6% | 77.7% | 79.8% | 81.9% | 83.3% |
| 75歳 | 84.0% | 75歳0か月が上限。これ以上繰り下げても増額率は増えません | |||
※ 昭和27年4月1日以前生まれの方(および平成29年3月31日以前に受給権が発生した方)は70歳が上限で、最大42%増です。
表3: 請求年齢別の受給月額(本来の年金月額別・単位: 円)
65歳から受け取る場合の年金月額を「本来の年金月額」として、請求年齢ごとの受給月額を先計算した表です(いずれも各年齢の0か月時点)。
| 請求年齢(0か月) | 増減率 | 10万円 | 12万円 | 15万円 | 18万円 | 20万円 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 60歳 | -24.0% | 76,000 | 91,200 | 114,000 | 136,800 | 152,000 |
| 61歳 | -19.2% | 80,800 | 96,960 | 121,200 | 145,440 | 161,600 |
| 62歳 | -14.4% | 85,600 | 102,720 | 128,400 | 154,080 | 171,200 |
| 63歳 | -9.6% | 90,400 | 108,480 | 135,600 | 162,720 | 180,800 |
| 64歳 | -4.8% | 95,200 | 114,240 | 142,800 | 171,360 | 190,400 |
| 65歳 | 0.0% | 100,000 | 120,000 | 150,000 | 180,000 | 200,000 |
| 66歳 | +8.4% | 108,400 | 130,080 | 162,600 | 195,120 | 216,800 |
| 67歳 | +16.8% | 116,800 | 140,160 | 175,200 | 210,240 | 233,600 |
| 68歳 | +25.2% | 125,200 | 150,240 | 187,800 | 225,360 | 250,400 |
| 69歳 | +33.6% | 133,600 | 160,320 | 200,400 | 240,480 | 267,200 |
| 70歳 | +42.0% | 142,000 | 170,400 | 213,000 | 255,600 | 284,000 |
| 71歳 | +50.4% | 150,400 | 180,480 | 225,600 | 270,720 | 300,800 |
| 72歳 | +58.8% | 158,800 | 190,560 | 238,200 | 285,840 | 317,600 |
| 73歳 | +67.2% | 167,200 | 200,640 | 250,800 | 300,960 | 334,400 |
| 74歳 | +75.6% | 175,600 | 210,720 | 263,400 | 316,080 | 351,200 |
| 75歳 | +84.0% | 184,000 | 220,800 | 276,000 | 331,200 | 368,000 |
※ 1円未満は切り捨てて表示しています。実際の年金額は日本年金機構の計算による端数処理が適用されます。
※ 本表は仮定の金額による一般的な例示です。ご自身の年金見込額は「ねんきんネット」または年金事務所でご確認ください。
表4: 累計の受給額が並ぶ年齢(事実としての計算)
65歳から受け取った場合と、繰上げ・繰下げした場合で、受け取った年金の累計額が等しくなる年齢です(増減率だけで計算した場合。物価・賃金による改定、税・社会保険料は考慮していません)。
| 選んだ請求年齢 | 65歳受給と累計が並ぶ年齢(おおよそ) |
|---|---|
| 60歳(24.0%減) | 80歳10か月 |
| 62歳(14.4%減) | 82歳10か月 |
| 64歳(4.8%減) | 84歳10か月 |
| 66歳(8.4%増) | 77歳11か月 |
| 70歳(42.0%増) | 81歳11か月 |
| 75歳(84.0%増) | 86歳11か月 |
増減率の設計上、繰上げは請求から20年10か月後、繰下げは請求から約11年11か月後に累計が並びます(繰り上げ・繰り下げた年齢にかかわらず一定です)。
どちらを選ぶべきかは、健康状態・就労予定・他の収入・税や社会保険料の負担など個別の事情によります。本表は判断を示すものではありません。
請求前に知っておく注意点
- 繰上げは取り消せません。請求後に「やはり65歳から」に戻すことはできず、減額率は生涯続きます。
- 繰上げは老齢基礎年金と老齢厚生年金を同時に請求します(片方だけの繰上げはできません)。一方、繰下げは基礎年金と厚生年金を別々に選べます。
- 繰上げすると、寡婦年金が受けられなくなる、事後重症による障害基礎年金を請求できなくなる、国民年金の任意加入・追納ができなくなるといった影響があります。
- 繰下げ待機中に他の年金(遺族年金・障害年金)を受け取る権利が発生すると、その時点で繰下げの増額は止まります。
- 70歳以降に繰下げの申出をせず「さかのぼって一括受給」を選ぶこともできますが、その場合は増額のない本来額での支給になります(5年前時点で繰下げ申出があったものとみなす特例あり)。
- 在職中の方は、繰下げても在職老齢年金による支給停止分は増額の対象になりません(在職老齢年金の早見表)。
よくある質問
Q1. 会社として従業員にどこまで案内していい?
A. 制度の一般的な説明と、年金事務所・ねんきんネットへの案内までにとどめるのが安全です。繰上げ・繰下げの選択は本人の生活設計に関わる判断で、会社が「どちらが有利か」を示すことは適切ではありません。60歳以降の再雇用の賃金設計に関わる場合は、在職老齢年金と高年齢雇用継続給付の数値を示すところまでにしてください。
Q2. 65歳で請求しないと自動的に繰下げになる?
A. 請求しないでいる期間は「繰下げ待機」の状態になりますが、増額された年金を受け取るには繰下げの申出が必要です。何もしないまま5年を超えると、時効により古い分を受け取れなくなる場合があるため注意が必要です(令和5年4月から、70歳以降に本来額での請求をした場合に5年前に繰下げ申出があったものとみなす特例が設けられています)。
Q3. 加給年金や振替加算も増える?
A. 増えません。加給年金額・振替加算は繰下げによる増額の対象外です。さらに、老齢厚生年金を繰り下げている間は加給年金額が支給されません。配偶者加給年金の対象がいる方は、この点が結果に大きく影響します。
Q4. 繰上げすると健康保険の扶養にも影響する?
A. 年金は健康保険の被扶養者の収入要件の判定に含まれます(60歳以上の方は年収180万円未満が目安)。繰上げで年金を受け取り始めると、その分が収入に加わります(健康保険の扶養条件早見表)。
Q5. 特別支給の老齢厚生年金との関係は?
A. 生年月日により65歳前から受け取れる特別支給の老齢厚生年金がある方は、その受給と65歳からの本来の年金は別のものです。特別支給の老齢厚生年金には繰下げの仕組みはありません(請求せずにおいても増えません)。
Q6. 1か月単位で細かく指定できる?
A. できます。増減率は月単位で計算されるため、たとえば67歳6か月からの繰下げなら21.0%増(0.7%×30か月)です。表1・表2の3か月刻みの間も、1か月あたり0.4%・0.7%で按分されます。
関連する早見表
出典(すべて官公庁の一次情報)
- 日本年金機構「年金の繰上げ受給」 — 0.4%/月・最大24%・注意点(表1の出典)
- 日本年金機構「繰上げ減額率早見表(昭和37年4月2日以降生まれの方)」[PDF]
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」 — 0.7%/月・最大84%(表2の出典)
- 日本年金機構「繰下げ増額率早見表」[PDF]
- 日本年金機構「年金の繰上げ・繰下げ受給」
- 国民年金法附則9条の2(支給の繰上げ)・28条(支給の繰下げ)/厚生年金保険法附則7条の3・44条の3 — 本表の法定根拠
※ 本ページの表・数値は、上記の出典(公表値・法令の算式)をもとに当サイトが計算・編集(加工)して作成したものです。出典元の機関が作成したものではありません。
※ 本表は一般的な情報です。実際の手続き・判断は公式情報および専門家にご確認ください。個々の受給額・請求時期の選択についてはお答えできません。ねんきんダイヤル・年金事務所へ。
最終更新: 2026-09-16