定時株主総会のスケジュール早見表(決算日から逆算)
決算が締まってから申告までの間に、計算書類の作成・監査・取締役会・招集通知・定時株主総会・決算公告が挟まります。それぞれに会社法上の期限があり、逆算しないと間に合いません。決算日を起点にした日程を1枚にしました。
本表は2026年度時点の会社法・法人税法にもとづく一般的な情報です。定款の定めにより日程は変わります。実際の手続き・判断は公式情報および専門家にご確認ください。
📅 定時株主総会 即答ボックス
表1: 決算日からの逆算スケジュール
| やること | 時期 | 根拠・備考 |
|---|---|---|
| 事業年度終了(決算日) | 基準日 | 定款で定める事業年度の末日 |
| 申告期限の延長の特例の申請 | この日まで(事業年度終了の日) | 適用を受けようとする事業年度終了の日までに申請書を提出。決算作業を始めてからでは間に合わない |
| 決算整理・計算書類等の作成 | 決算日後 | 貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表、事業報告、附属明細書 |
| 監査(監査役・会計監査人設置会社) | 計算書類の受領後 | 会社法施行規則・計算規則に期間の定めあり |
| 取締役会の承認 | 総会招集の決定 | 計算書類等の承認、招集事項の決定 |
| 招集通知の発送 | 公開会社: 総会の日の2週間前まで 公開会社でない会社: 1週間前まで | 取締役会を設置していない会社は、定款でさらに短縮できる。書面投票・電子投票を定めた場合等は書面での通知が必要 |
| 定時株主総会 | 毎事業年度の終了後一定の時期 | 会社法296条1項。基準日を決算日とする場合、権利行使は基準日から3か月以内に限られるため、実務上は決算日から3か月以内に開催する |
| 役員の重任登記(任期満了の年) | 総会から2週間以内 | 怠ると過料(変更登記の期限早見表) |
| 決算公告 | 定時株主総会の終結後遅滞なく | 官報・日刊新聞紙・電子公告のいずれか(定款で定めた方法) |
| 法人税・地方税・消費税の申告・納付 | 事業年度終了の日の翌日から2か月以内(延長の特例を受けていれば3か月以内) | 納付は延長されないため見込納付が必要(決算月別 申告期限カレンダー) |
表2: 3月決算の会社の日程例
| 時期 | やること |
|---|---|
| 〜3月31日 | 申告期限の延長の特例を使うなら、この日までに申請書を提出 |
| 3月31日 | 決算日(基準日) |
| 4月〜5月 | 決算整理・計算書類等の作成・監査 |
| 5月〜6月上旬 | 取締役会(計算書類の承認・総会の招集決定) |
| 総会の2週間前(公開会社)/1週間前(非公開会社)まで | 招集通知の発送 |
| 6月中(6月30日まで) | 定時株主総会(基準日3月31日から3か月以内) |
| 総会後 遅滞なく | 決算公告 |
| 総会から2週間以内 | 役員変更(重任)の登記 ※任期満了の年 |
| 5月31日(延長なし)/6月30日(延長あり) | 法人税の申告期限。延長ありの場合も納付は5月31日までに見込納付(遅れた分は利子税) |
6月下旬に株主総会が集中するのは、3月決算+基準日3か月ルールの帰結です。期限が土日祝に当たる場合の取扱いは、税務は休日明け、会社法上の日程は定款・実務の取扱いによります。
表3: 招集通知の期限(会社の類型別)
| 会社の類型 | 招集通知の期限 | 方法 |
|---|---|---|
| 公開会社 | 総会の日の2週間前まで | 書面(または承諾を得て電磁的方法) |
| 公開会社でない株式会社(取締役会設置会社) | 総会の日の1週間前まで | 書面(または承諾を得て電磁的方法) |
| 公開会社でない株式会社(取締役会非設置会社) | 総会の日の1週間前まで。定款でこれを下回る期間を定めることができる | 口頭でも可(書面投票・電子投票を定めた場合を除く) |
| 株主全員の同意がある場合 | 招集手続を省略できる(書面投票・電子投票を定めた場合を除く)。中小企業の実務ではこの方法が多く使われます | |
「公開会社」とは、発行する株式の全部または一部について譲渡制限の定めがない株式会社をいい、上場しているかどうかとは関係ありません。中小企業の多くは公開会社でない株式会社です。
よくある質問
Q1. 定時株主総会は決算から3か月以内が法律の義務?
A. 会社法は「毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない」と定めるのみで、3か月という数字は条文にありません。実務上3か月以内に開催されるのは、基準日を決算日とした場合、議決権を行使できる株主は基準日から3か月以内に権利を行使する者に限られるためと、多くの会社が定款で「3か月以内に招集する」と定めているためです。
Q2. 申告期限の延長申請はいつまで?
A. 適用を受けようとする事業年度終了の日までです。3月決算なら3月31日まで。決算作業が始まってから「間に合わないから延長したい」と思ってもその期は間に合いません。なお申告期限は延長されても納付期限は延長されないため、法定納期限までに見込納付をしないと利子税がかかります。
Q3. 株主が自分1人でも総会は必要?
A. 必要です。一人会社でも定時株主総会の決議(計算書類の承認等)は必要で、議事録を作成・保存します。ただし株主全員の同意があれば招集手続を省略でき、書面決議(みなし決議)の方法をとることもできます。議事録は登記申請の添付書類にもなります。
Q4. 決算公告をしていない。問題ある?
A. 株式会社は、定時株主総会の終結後遅滞なく貸借対照表(大会社は損益計算書も)を公告しなければなりません(会社法440条1項)。公告を怠った場合は100万円以下の過料の対象です。官報のほか、定款で電子公告を定めれば自社サイトでの公告もできます(電子公告の場合は5年間の継続掲載が必要です)。
Q5. 総会の日を毎年ずらしてもいい?
A. 「一定の時期」に開催する必要があり、基準日を決算日とするなら3か月以内という制約がかかります。定款で「毎事業年度終了後3か月以内に招集する」と定めている場合は、その範囲内であれば日付は変えられます。
Q6. 総会が終わったら何を登記する?
A. 決算そのものは登記事項ではありません。役員の任期が満了する年は重任(または改選)の登記が必要で、期限は2週間以内です。定款変更(商号・目的・発行可能株式総数など)を決議した場合も登記が必要になります(変更登記の期限早見表)。
関連する早見表
出典(すべて官公庁の一次情報)
- 会社法124条(基準日)・296条(株主総会の招集)・298条(招集の決定)・299条(招集の通知)・300条(招集手続の省略)・319条(株主総会の決議の省略)・437条・438条(計算書類の提供・承認)・440条(計算書類の公告)・915条(変更の登記)・976条(過料) — 本表の法定根拠
- 国税庁 No.5100 新設法人の届出書類 — 申告期限の延長の特例の申請書の提出期限(事業年度終了の日まで)
- 国税庁「法人税及び地方法人税の確定申告に係る税額等についての更正の請求」 — 法人税の申告手続
- 法務省「役員の変更の登記を忘れていませんか? 再任の方も必要です」 — 役員の任期と総会の関係・2週間以内の登記
- 法務局「よくあるご質問等<商業・法人登記関係>」
※ 本ページの表・数値は、上記の出典(公表値・法令の算式)をもとに当サイトが計算・編集(加工)して作成したものです。出典元の機関が作成したものではありません。
※ 本表は一般的な情報です。実際の手続き・判断は公式情報および専門家にご確認ください。定款の定めにより日程・手続きは変わります。個別のご相談は司法書士・弁護士・税理士へ。
最終更新: 2026-09-15