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女性活躍推進法で会社がやることの早見表——2026年4月改正後の企業規模別の義務と公表項目

女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)は、2026年(令和8年)4月1日施行の改正で、男女間賃金差異と女性管理職比率の公表が、常時雇用する労働者101人以上の企業の義務になりました(それまで男女間賃金差異の公表義務は301人以上のみ)。法の有効期限も2036年(令和18年)3月31日まで10年延長されています。常時雇用する労働者の数ごとに、行動計画・届出・情報公表で何が義務か、公表する項目の数と初回の公表時期をまとめました(2026年10月時点)。

📊 女性活躍推進法 即答ボックス(2026年4月改正後)

常時雇用する労働者80人の会社努力義務行動計画の策定・届出と情報公表(1項目以上)。策定した計画は周知・公表が必要
常時雇用する労働者150人の会社3項目以上を公表男女間賃金差異・女性管理職比率+14項目から1つ以上
常時雇用する労働者500人の会社4項目以上を公表男女間賃金差異・女性管理職比率+①②から各1つ以上
3月決算の会社の初回公表おおむね2027年6月末まで2026年4月1日〜2027年3月31日の実績(101人以上)
12月決算の会社の初回公表おおむね2027年3月末まで2026年1月1日〜2026年12月31日の実績(101人以上)
管理職20人のうち女性3人女性管理職比率15.0%3÷20×100。小数点第2位を四捨五入

表1: 常時雇用する労働者の数別 会社がやること(2026年4月1日以後)

女性活躍推進法8条(行動計画)と20条(情報公表)にもとづく義務・努力義務です。「義務」は法律上しなければならないこと、「努力義務」はするよう努めなければならないことです。

やること100人以下101〜300人301人以上
状況把握・課題分析努力義務義務(基礎項目5つ。男女間賃金差異を含む)義務(同左)
一般事業主行動計画の策定(数値目標)努力義務義務(数値目標1つ以上)義務(①②の区分ごとに1つ以上、計2つ以上)
行動計画の労働者への周知・外部への公表策定・変更したときは必要義務義務
行動計画の策定・変更の届出(都道府県労働局)努力義務義務義務
女性の活躍に関する情報公表努力義務(1項目以上)義務(3項目以上)義務(4項目以上)
うち男女間賃金差異選べる項目の1つ義務(2026年4月1日〜。初回の時期は表4)義務(2022年7月8日〜)
うち女性管理職比率選べる項目の1つ義務(2026年4月1日〜。初回の時期は表4)義務(2026年4月1日〜。初回の時期は表4)
情報公表の更新おおむね年1回以上・公表日を明記(努力義務)おおむね年1回以上・公表日を明記同左

※ 状況把握の基礎項目は、採用した労働者に占める女性労働者の割合・男女の平均継続勤務年数の差異・労働時間の状況・管理職に占める女性労働者の割合・男女間賃金差異の5つです。男女間賃金差異は、改正前から301人以上の企業の基礎項目で、101〜300人の企業は2026年4月1日以後に計画期間が始まる行動計画から把握が必要です(令和7年厚生労働省令第125号附則2条)。
※ 100人以下の企業でも、行動計画を策定・変更したときは、労働者への周知と公表が必要です。また、常時雇用する労働者が100人を超えた場合は、その時点から行動計画の策定・届出が義務になります(厚生労働省の施行通達)。
※ 届出先は、住所(会社は本店の所在地)を管轄する都道府県労働局(雇用環境・均等部(室))で、電子申請・郵送・持参のいずれかで届け出ます。301人以上の企業で、状況把握・課題分析の結果、①②のどちらかの取組がすでに進んでいて、もう一方の取組を集中的に行うのが適当と認められる場合は、その区分から2つ以上の項目を選んで数値目標を定めることもできます(省令2条の2ただし書)。

表2: 公表する項目と最低限の数

公表する項目100人以下101〜300人301人以上
男女間賃金差異(全労働者・正規雇用労働者・非正規雇用労働者の3区分)選べる必須必須
女性管理職比率選べる必須必須
① 女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供(7項目)選べる①②の14項目から1つ以上7項目から1つ以上
② 職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備(7項目)選べる(①と合わせて上の1つ以上)7項目から1つ以上
公表する項目の最低数1つ以上(16項目から。努力義務)3つ以上4つ以上

※ 有価証券報告書だけに載せても女性活躍推進法の公表をしたことにはなりません。求職者等が容易に見られる方法で、おおむね1年に1回以上、公表した日を明らかにして公表します。厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」への掲載が最も適切とされ、自社のホームページへの掲載でもかまいません。

表3: ①②で選べる14項目

省令19条1項3号・4号の項目です。「雇用管理区分ごと」が「必要」の項目は、職種・雇用形態などの雇用管理区分ごとに公表します。

区分項目雇用管理区分ごと派遣労働者
①採用した労働者に占める女性労働者の割合必要—
①男女別の採用における競争倍率必要—
①労働者に占める女性労働者の割合必要含める
①係長級にある者に占める女性労働者の割合——
①役員に占める女性の割合——
①男女別の職種又は雇用形態の転換実績必要含める
①男女別の再雇用又は中途採用の実績——
②男女の平均継続勤務年数の差異——
②10事業年度前及びその前後の事業年度に採用された労働者の男女別の継続雇用割合——
②男女別の育児休業取得率必要—
②労働者の1月当たりの平均残業時間——
②雇用管理区分ごとの労働者の1月当たりの平均残業時間必要含める
②有給休暇取得率——
②雇用管理区分ごとの有給休暇取得率必要—

※ 「派遣労働者」が「含める」の項目は、派遣労働者を受け入れている場合に、派遣労働者を含めて公表します。雇用管理区分ごとが必要な項目でも、労働者数が全体のおおむね1割に満たない区分は、職務の内容等に照らして類似の区分とまとめて公表できます(省令19条2項。雇用形態が異なる区分どうしをまとめられないことは、施行通達・行動計画パンフレットによる)。

表4: 決算月別 初回公表の目安(101人以上)

新たに義務になった項目(101〜300人は男女間賃金差異と女性管理職比率、301人以上は女性管理職比率)は、2026年4月1日以後に最初に終了する事業年度の実績を、その事業年度が終わってからおおむね3か月以内に初めて公表します。事業年度が1年で、月末に終わる場合の目安です。

決算月初回に公表する実績の事業年度初回公表の目安
4月末2025年5月1日〜2026年4月30日おおむね2026年7月末まで
5月末2025年6月1日〜2026年5月31日おおむね2026年8月末まで
6月末2025年7月1日〜2026年6月30日おおむね2026年9月末まで
7月末2025年8月1日〜2026年7月31日おおむね2026年10月末まで
8月末2025年9月1日〜2026年8月31日おおむね2026年11月末まで
9月末2025年10月1日〜2026年9月30日おおむね2026年12月末まで
10月末2025年11月1日〜2026年10月31日おおむね2027年1月末まで
11月末2025年12月1日〜2026年11月30日おおむね2027年2月末まで
12月末2026年1月1日〜2026年12月31日おおむね2027年3月末まで
1月末2026年2月1日〜2027年1月31日おおむね2027年4月末まで
2月末2026年3月1日〜2027年2月28日おおむね2027年5月末まで
3月末2026年4月1日〜2027年3月31日おおむね2027年6月末まで

※ 2回目以降は、おおむね1年に1回以上、公表した日を明らかにして更新します。女性管理職比率は、公表時点で得られる最新の数値を使い、古くとも公表を行う事業年度の前の事業年度の時点の数値とする必要があります(女性管理職比率の算出及び公表の方法についての通達)。

表5: 女性管理職比率の早見表

女性管理職比率 = 管理職のうち女性の人数 ÷ 管理職の人数 × 100。小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位まで示します。

女性の管理職管理職10人管理職12人管理職15人管理職20人管理職25人管理職30人管理職40人管理職50人
1人10.0%8.3%6.7%5.0%4.0%3.3%2.5%2.0%
2人20.0%16.7%13.3%10.0%8.0%6.7%5.0%4.0%
3人30.0%25.0%20.0%15.0%12.0%10.0%7.5%6.0%
4人40.0%33.3%26.7%20.0%16.0%13.3%10.0%8.0%
5人50.0%41.7%33.3%25.0%20.0%16.7%12.5%10.0%
6人60.0%50.0%40.0%30.0%24.0%20.0%15.0%12.0%
7人70.0%58.3%46.7%35.0%28.0%23.3%17.5%14.0%
8人80.0%66.7%53.3%40.0%32.0%26.7%20.0%16.0%
9人90.0%75.0%60.0%45.0%36.0%30.0%22.5%18.0%
10人100.0%83.3%66.7%50.0%40.0%33.3%25.0%20.0%

※ 「管理職」は、課長級と、課長級より上位の役職(役員を除く)にある労働者の合計です(定義はQ4)。

表6: 男女間賃金差異の早見表(平均年間賃金別)

男女間賃金差異 = 女性の平均年間賃金 ÷ 男性の平均年間賃金 × 100。小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位まで示します。全労働者・正規雇用労働者・非正規雇用労働者のそれぞれで計算します。

女性の平均年間賃金男性400万円男性450万円男性500万円男性550万円男性600万円男性650万円男性700万円
250万円62.5%55.6%50.0%45.5%41.7%38.5%35.7%
300万円75.0%66.7%60.0%54.5%50.0%46.2%42.9%
350万円87.5%77.8%70.0%63.6%58.3%53.8%50.0%
400万円100.0%88.9%80.0%72.7%66.7%61.5%57.1%
450万円112.5%100.0%90.0%81.8%75.0%69.2%64.3%
500万円125.0%111.1%100.0%90.9%83.3%76.9%71.4%
550万円137.5%122.2%110.0%100.0%91.7%84.6%78.6%

※ 平均年間賃金は、原則として直近の事業年度の区分ごとの賃金総額を、その区分の人員数で割ったものです。賃金は、名称にかかわらず労働の対償として支払うすべてのもの(賞与を含む)で、退職手当と通勤手当等は事業主の判断で除いてかまいません。人員数の数え方は男女で同じにします。

表7: 改正の日程

日付内容
2022年(令和4年)7月8日301人以上の企業に男女間賃金差異の公表義務(改正前から)
2025年(令和7年)6月11日改正法の公布。同日から、法の有効期限が2036年(令和18年)3月31日まで10年延長され、基本原則に「女性の健康上の特性に留意」が加わった
2026年(令和8年)4月1日101人以上の企業に男女間賃金差異・女性管理職比率の公表義務。101〜300人の企業も、状況把握の基礎項目に男女間賃金差異が加わった。えるぼし認定(1段階目)の基準見直しと、女性の健康支援の基準を加えた「えるぼしプラス」認定の創設(申請は同日から)
2026年(令和8年)10月1日プラチナえるぼし認定の基準に、求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止措置の内容を女性の活躍推進企業データベースで公表していることを追加(認定を受けている企業・これから受ける企業が対象)
2036年(令和18年)3月31日法の有効期限

※ 事業主行動計画策定指針の改正(2026年4月1日適用)で、行動計画の策定に当たっては、職場における女性の健康上の特性に係る取組が行われることが望ましいとされています。

使い方

  1. 常時雇用する労働者の数を数え、表1の列を決めます(数え方は下の注)。
  2. 表2で公表する項目の最低数を確かめ、①②の項目は表3から選びます。
  3. 101人以上なら、表4で自社の決算月から初回公表の目安を引きます。
  4. 女性管理職比率・男女間賃金差異の計算結果は、表5・表6で確かめられます。

※ 「常時雇用する労働者」は、雇用契約の形態を問わず、事実上期間の定めなく雇用されている労働者です。期間の定めなく雇用されている人のほか、期間を定めて雇用されている人や日々雇用される人でも、過去1年以上引き続き雇用されている人や、雇入れの時から1年以上引き続き雇用されると見込まれる人が含まれます(パート・アルバイトなどの呼び名は問いません)。
※ 行動計画には、計画期間・数値目標・取組の内容と実施時期を定めます(法8条2項)。計画期間は、令和8年度から令和17年度までの10年間を、おおむね2〜5年に区切ることが望ましいとされています(事業主行動計画策定指針)。

よくある質問

Q1. 「常時雇用する労働者」にパートやアルバイトは入りますか?

A. 呼び名ではなく雇用の実態で決まります。期間の定めなく雇用されている人のほか、期間を定めて雇用されている人や日々雇用される人でも、過去1年以上引き続き雇用されている人や、雇入れの時から1年以上引き続き雇用されると見込まれる人は含まれます。国外の事業所で雇用される人は含まれず、昼間学生は原則として企業規模の判断に含めません。ただし101人以上の企業が状況把握・情報公表をするときは、学生アルバイトなどを含め、雇用する労働者が対象です(厚生労働省のQ&A)。

Q2. 有価証券報告書に男女間賃金差異を載せていれば足りますか?

A. 足りません。有価証券報告書だけで公表しても、女性活躍推進法の義務を果たしたことにはならず、一般の求職者等から見てどこに載っているか分かるように公表する必要があります。厚生労働省は「女性の活躍推進企業データベース」への掲載が最も適切としており、自社のホームページへの掲載でもかまいません。

Q3. 公表しなかった場合、罰則はありますか?

A. 公表しなかったことそのものへの罰則はありません。ただし、101人以上の企業が公表しなかった場合や虚偽の公表をした場合、労働局は報告を求めたり、助言・指導・勧告をしたりすることができ、勧告に従わないとその旨が公表されることがあります。労働局から求められた報告をしない、または虚偽の報告をすると、20万円以下の過料です(法30条・31条・39条)。

Q4. 女性管理職比率の「管理職」はどこまで入りますか?

A. 「課長級」と、課長級より上位の役職(役員を除く)にある労働者の合計です。課長級は、①事業所で通常「課長」と呼ばれている人で、その組織が2係以上からなるか、構成員が10人以上(課長を含む)の組織の長、②同じ事業所で、呼び名や構成員にかかわらず、職務の内容と責任の程度が課長級に相当する人(いちばん下の職階を除く)です。一般に、課長代理・課長補佐は課長級に入りません。

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出典(すべて官公庁の一次情報)

※ 本ページの表・数値は、上記の出典(公表値・法令の算式)をもとに当サイトが計算・編集(加工)して作成したものです。出典元の機関が作成したものではありません。

※ 本表は2026年10月時点の一般的な情報です。実際の手続き・判断は公式情報および専門家にご確認ください。個々の企業の義務の範囲や公表内容にはお答えできません。住所(会社は本店の所在地)を管轄する都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)にご確認ください。

最終更新: 2026-10-19

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