給料の差押え早見表——手取り額別の差押禁止額と差し押さえられる額(一般の債権・養育費等)
裁判所から従業員の給料について債権差押命令が届いたとき、給料のうち差し押さえられる額(本人に支払わずにおく額)の上限を、手取り額別に先に計算しました。根拠は民事執行法152条と同法施行令2条(2026年10月時点の条文)で、手取りの4分の3(養育費等の場合は2分の1)が差押禁止、ただし毎月払いの給料ではその額が33万円を超えると33万円で頭打ちになります。
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表1: 手取り額別の差押禁止額と差し押さえられる額(毎月払いの給料)
手取り額は、給料(基本給と諸手当。通勤手当を除く)から所得税・住民税・社会保険料を控除した残額です(裁判所の差押債権目録の書式による)。「一般の債権」は貸金・慰謝料・解決金などの請求、「養育費等」は夫婦間の協力扶助・婚姻費用の分担・子の監護(養育費)・扶養の義務にもとづく金銭の請求です(民事執行法151条の2第1項各号・152条3項)。
| 手取り額(月額) | 一般の債権: 差押禁止額 | 一般の債権: 差し押さえられる額 | 養育費等: 差押禁止額 | 養育費等: 差し押さえられる額 |
|---|---|---|---|---|
| 10万円 | 75,000円 | 25,000円 | 50,000円 | 50,000円 |
| 11万円 | 82,500円 | 27,500円 | 55,000円 | 55,000円 |
| 12万円 | 90,000円 | 30,000円 | 60,000円 | 60,000円 |
| 13万円 | 97,500円 | 32,500円 | 65,000円 | 65,000円 |
| 14万円 | 105,000円 | 35,000円 | 70,000円 | 70,000円 |
| 15万円 | 112,500円 | 37,500円 | 75,000円 | 75,000円 |
| 16万円 | 120,000円 | 40,000円 | 80,000円 | 80,000円 |
| 17万円 | 127,500円 | 42,500円 | 85,000円 | 85,000円 |
| 18万円 | 135,000円 | 45,000円 | 90,000円 | 90,000円 |
| 19万円 | 142,500円 | 47,500円 | 95,000円 | 95,000円 |
| 20万円 | 150,000円 | 50,000円 | 100,000円 | 100,000円 |
| 21万円 | 157,500円 | 52,500円 | 105,000円 | 105,000円 |
| 22万円 | 165,000円 | 55,000円 | 110,000円 | 110,000円 |
| 23万円 | 172,500円 | 57,500円 | 115,000円 | 115,000円 |
| 24万円 | 180,000円 | 60,000円 | 120,000円 | 120,000円 |
| 25万円 | 187,500円 | 62,500円 | 125,000円 | 125,000円 |
| 26万円 | 195,000円 | 65,000円 | 130,000円 | 130,000円 |
| 27万円 | 202,500円 | 67,500円 | 135,000円 | 135,000円 |
| 28万円 | 210,000円 | 70,000円 | 140,000円 | 140,000円 |
| 29万円 | 217,500円 | 72,500円 | 145,000円 | 145,000円 |
| 30万円 | 225,000円 | 75,000円 | 150,000円 | 150,000円 |
| 31万円 | 232,500円 | 77,500円 | 155,000円 | 155,000円 |
| 32万円 | 240,000円 | 80,000円 | 160,000円 | 160,000円 |
| 33万円 | 247,500円 | 82,500円 | 165,000円 | 165,000円 |
| 34万円 | 255,000円 | 85,000円 | 170,000円 | 170,000円 |
| 35万円 | 262,500円 | 87,500円 | 175,000円 | 175,000円 |
| 36万円 | 270,000円 | 90,000円 | 180,000円 | 180,000円 |
| 37万円 | 277,500円 | 92,500円 | 185,000円 | 185,000円 |
| 38万円 | 285,000円 | 95,000円 | 190,000円 | 190,000円 |
| 39万円 | 292,500円 | 97,500円 | 195,000円 | 195,000円 |
| 40万円 | 300,000円 | 100,000円 | 200,000円 | 200,000円 |
| 41万円 | 307,500円 | 102,500円 | 205,000円 | 205,000円 |
| 42万円 | 315,000円 | 105,000円 | 210,000円 | 210,000円 |
| 43万円 | 322,500円 | 107,500円 | 215,000円 | 215,000円 |
| 44万円 | 330,000円 | 110,000円 | 220,000円 | 220,000円 |
| 45万円 | 330,000円 | 120,000円 | 225,000円 | 225,000円 |
| 46万円 | 330,000円 | 130,000円 | 230,000円 | 230,000円 |
| 47万円 | 330,000円 | 140,000円 | 235,000円 | 235,000円 |
| 48万円 | 330,000円 | 150,000円 | 240,000円 | 240,000円 |
| 49万円 | 330,000円 | 160,000円 | 245,000円 | 245,000円 |
| 50万円 | 330,000円 | 170,000円 | 250,000円 | 250,000円 |
| 51万円 | 330,000円 | 180,000円 | 255,000円 | 255,000円 |
| 52万円 | 330,000円 | 190,000円 | 260,000円 | 260,000円 |
| 53万円 | 330,000円 | 200,000円 | 265,000円 | 265,000円 |
| 54万円 | 330,000円 | 210,000円 | 270,000円 | 270,000円 |
| 55万円 | 330,000円 | 220,000円 | 275,000円 | 275,000円 |
| 56万円 | 330,000円 | 230,000円 | 280,000円 | 280,000円 |
| 57万円 | 330,000円 | 240,000円 | 285,000円 | 285,000円 |
| 58万円 | 330,000円 | 250,000円 | 290,000円 | 290,000円 |
| 59万円 | 330,000円 | 260,000円 | 295,000円 | 295,000円 |
| 60万円 | 330,000円 | 270,000円 | 300,000円 | 300,000円 |
| 61万円 | 330,000円 | 280,000円 | 305,000円 | 305,000円 |
| 62万円 | 330,000円 | 290,000円 | 310,000円 | 310,000円 |
| 63万円 | 330,000円 | 300,000円 | 315,000円 | 315,000円 |
| 64万円 | 330,000円 | 310,000円 | 320,000円 | 320,000円 |
| 65万円 | 330,000円 | 320,000円 | 325,000円 | 325,000円 |
| 66万円 | 330,000円 | 330,000円 | 330,000円 | 330,000円 |
| 67万円 | 330,000円 | 340,000円 | 330,000円 | 340,000円 |
| 68万円 | 330,000円 | 350,000円 | 330,000円 | 350,000円 |
| 69万円 | 330,000円 | 360,000円 | 330,000円 | 360,000円 |
| 70万円 | 330,000円 | 370,000円 | 330,000円 | 370,000円 |
| 75万円 | 330,000円 | 420,000円 | 330,000円 | 420,000円 |
| 80万円 | 330,000円 | 470,000円 | 330,000円 | 470,000円 |
| 85万円 | 330,000円 | 520,000円 | 330,000円 | 520,000円 |
| 90万円 | 330,000円 | 570,000円 | 330,000円 | 570,000円 |
| 95万円 | 330,000円 | 620,000円 | 330,000円 | 620,000円 |
| 100万円 | 330,000円 | 670,000円 | 330,000円 | 670,000円 |
※ 一般の債権は手取りの4分の3、養育費等は2分の1が差押禁止で、その額が33万円を超えるときは33万円が差押禁止になります。このため、一般の債権では手取り44万円(養育費等は66万円)を超えると、差し押さえられる額は「手取り−33万円」です。表は1万円・5万円刻みのため端数は出ませんが、東京地方裁判所の案内の計算例では、差し押さえられる額の1円未満を切り捨てています。
※ 表の額は差し押さえられる額の上限です。実際に本人に支払わずにおく額の出し方は、下の「計算のしかた」を参照してください。
表2: 支払期の区分ごとの上限(政令で定める額)
差押禁止額の上限(政令で定める額)は、給料の支払期の区分ごとに民事執行法施行令2条で決まっています。手取り額がこの表の境目を超えると、差押禁止額は政令で定める額で頭打ちになります。
| 支払期の区分 | 政令で定める額(差押禁止額の上限) | 一般の債権: 手取りがこの額を超えると頭打ち | 養育費等: 手取りがこの額を超えると頭打ち | 根拠 |
|---|---|---|---|---|
| 毎月 | 330,000円 | 440,000円 | 660,000円 | 施行令2条1項1号 |
| 毎半月 | 165,000円 | 220,000円 | 330,000円 | 同1項2号 |
| 毎旬 | 110,000円 | 約146,666円 | 220,000円 | 同1項3号 |
| 2か月ごと(月の整数倍の例) | 660,000円 | 880,000円 | 1,320,000円 | 同1項4号(33万円×2) |
| 毎週(7日ごと) | 77,000円 | 約102,666円 | 154,000円 | 同1項6号(1万1千円×7日) |
| 毎日 | 11,000円 | 約14,666円 | 22,000円 | 同1項5号 |
| 賞与 | 330,000円 | 440,000円 | 660,000円 | 施行令2条2項 |
※ 境目は、政令で定める額の3分の4(一般の債権)・2倍(養育費等)です。割り切れない区分は1円未満を切り捨てた額(約)で、手取り(円単位)がこの額を超えると頭打ちになります。毎週払いは施行令2条1項1〜5号のどれにも当たらないため、6号(その他の期間)により1万1千円×7日で計算しています。区分は、給料の支払期が毎月・毎半月などのどれと定められているかで決まります(施行令2条1項)。日給で計算する給料でも、支払期が毎月なら「毎月」の区分です。
表3: 給与明細からの計算例
税額・保険料は例示のための仮の額です。
| 項目 | 例1 | 例2 |
|---|---|---|
| 給料の支給額(通勤手当を含む) | 420,000円 | 730,000円 |
| うち通勤手当(手取り額の計算から除く) | 20,000円 | 30,000円 |
| 所得税 | 9,000円 | 50,000円 |
| 住民税 | 18,000円 | 45,000円 |
| 社会保険料 | 58,000円 | 95,000円 |
| 手取り額 | 315,000円 | 510,000円 |
| 一般の債権: 差し押さえられる額 | 78,750円(手取りの4分の1) | 180,000円(手取り−33万円) |
| 養育費等: 差し押さえられる額 | 157,500円(手取りの2分の1) | 255,000円(手取りの2分の1) |
※ 例2は手取り額が44万円を超えるため、一般の債権では手取り額から33万円を引いた額になります。養育費等では66万円以下のため、手取りの2分の1です。
表4: 給料・賞与・退職手当の扱い
| 区分 | 差押禁止の割合 | 差押禁止額の上限 | 手取り額の出し方(裁判所の書式) | 例: 手取り額 | 一般の債権: 差し押さえられる額 | 養育費等: 差し押さえられる額 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 給料(毎月払い) | 4分の3(養育費等は2分の1) | 33万円(施行令2条1項1号) | 基本給と諸手当(通勤手当を除く)から所得税・住民税・社会保険料を控除 | 30万円 | 75,000円 | 150,000円 |
| 賞与 | 4分の3(養育費等は2分の1) | 33万円(施行令2条2項) | 給料と同じ税金等を控除 | 60万円 | 270,000円 | 300,000円 |
| 退職手当 | 4分の3(養育費等は2分の1) | なし(152条2項) | 所得税・住民税を控除 | 300万円 | 750,000円 | 1,500,000円 |
※ 割合は民事執行法152条1項・2項(養育費等は3項)、上限は同法施行令2条によります。退職手当には33万円のような上限がないため、手取り額にかかわらず4分の3(養育費等は2分の1)が差押禁止です。
計算のしかた
- 手取り額 = 給料(基本給と諸手当。通勤手当を除く)− 所得税 − 住民税 − 社会保険料
- 差押禁止額 = 手取り額 × 4分の3(養育費等は2分の1)。この額が政令で定める額(毎月払いは33万円)を超えるときは、政令で定める額
- 差し押さえられる額 = 手取り額 − 差押禁止額
- 本人に支払わずにおく額: 差押債権目録の金額のうち給料日までに弁済期が来ている額と、3.の額の少ないほう。次回以降の給料日も、弁済期にある差押債権の額が残っている限り同じように計算します(東京地方裁判所の案内)
※ 差押えの効力は、差押債権者の債権と執行費用の額を限度に、差押えの後に受けるべき給料に及びます(民事執行法151条)。また、執行裁判所は申立てにより、債務者と債権者の生活の状況などを考えて、差押命令の全部・一部を取り消したり、差押禁止の部分にも差押命令を出したりすることがあります(同153条)。実際の範囲は、届いた差押命令の差押債権目録の記載に従ってください。
表5: 差押命令が届いたあとの主な期限と規定(民事執行法)
| 項目 | 内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 差押えの効力 | 差押命令が会社(第三債務者)に送達された時に生じる | 145条5項 |
| 陳述書 | 陳述の催告があるときは、差押命令の送達の日から2週間以内に陳述する。故意・過失で陳述しなかったときや事実と違う陳述をしたときは、生じた損害を賠償する責任を負う | 147条 |
| 差押えが及ぶ範囲 | 差押債権者の債権と執行費用の額を限度に、差押えの後に受けるべき給料に及ぶ | 151条 |
| 債権者の取立て | 債務者に差押命令が送達された日から4週間を経過すると、債権者が会社から直接取り立てられる(養育費等が含まれるときは1週間) | 155条1項・2項 |
| 供託 | 本人に支払わずにおく額は、債権者に直接支払うかわりに供託できる(権利供託)。ほかの債権者からの差押命令なども届いているときは、原則として供託しなければならない(義務供託。例外あり)。供託したときは執行裁判所に届け出る(東京地方裁判所の案内) | 156条 |
よくある質問
Q1. 手取り額は、給料から何を差し引いた額ですか?
A. 裁判所の差押債権目録の書式では、給料(基本給と諸手当。ただし通勤手当を除く)から、所得税・住民税・社会保険料を控除した残額です。賞与も同じ税金等を控除した残額、退職金は所得税と住民税を控除した残額が対象です。実際の範囲は、届いた差押命令の差押債権目録の記載に従います。
Q2. 養育費の差押えでは、なぜ差し押さえられる額が多いのですか?
A. 民事執行法152条3項により、夫婦間の協力扶助・婚姻費用の分担・子の監護(養育費)・扶養の義務に係る金銭債権を請求する場合は、差押禁止の割合が4分の3ではなく2分の1になるためです。養育費等の場合、毎月払いの給料では手取り66万円を超えると差押禁止額は33万円で頭打ちになります。また、これらの定期金債権は一部に不履行があれば、まだ期限が来ていない分についても、給料など継続的に支払われるものの差押えを始められます。ただし、差し押さえられるのは、各回の期限が来た後に支払期が来る給料などに限られます(同151条の2第1項・第2項)。
Q3. 賞与や退職金も差し押さえられますか?
A. 差押命令の対象に含まれていれば差し押さえられます。賞与は給料と同じく手取りの4分の3(養育費等は2分の1)が差押禁止で、その上限は33万円です(民事執行法施行令2条2項)。退職手当は4分の3(養育費等は2分の1)が差押禁止で、33万円のような上限はありません(民事執行法152条2項・3項)。
Q4. 税務署や市区町村による給料の差押えも、この表で計算できますか?
A. できません。国税の滞納処分による給料の差押えは、国税徴収法76条にもとづき、所得税・住民税・社会保険料に相当する額などを合計する別の方法で差押禁止額を計算します。市町村民税の滞納処分も、地方税法331条6項により国税徴収法の例によります。この表は、裁判所の差押命令(民事執行法)による差押えの場合です。
関連する早見表
出典(すべて官公庁の一次情報)
- 民事執行法(e-Gov法令検索) — 145条5項(差押えの効力)・147条(陳述の催告・2週間)・151条(継続的給付の差押え)・151条の2第1項・第2項(扶養義務等)・152条(差押禁止債権: 4分の3、退職手当、養育費等は2分の1)・153条(範囲の変更)・155条1項・2項(取立て: 1週間・4週間)・156条(供託)
- 民事執行法施行令(e-Gov法令検索) — 2条1項(支払期の区分ごとの額: 毎月33万円・毎半月16万5千円・毎旬11万円・月の整数倍・毎日1万1千円・その他の期間)・2条2項(賞与33万円)
- 裁判所「債権執行(債務名義に基づく差押え)」 — 給料の差押えは原則4分の1(月給44万円超は33万円を除いた額)・取立てができるまでの期間
- 裁判所「養育費に基づく差押え」 — 手取額の2分の1(66万円超は33万円を除いた額)
- 裁判所「債権執行手続(債務名義に基づく差押え)で使う書式(差押債権目録)」 — 差押債権目録(給料・民間会社用): 通勤手当を除く・所得税・住民税・社会保険料の控除、賞与の扱い、退職金は所得税・住民税を控除
- 裁判所「債権執行手続(養育費等に基づく差押え)で使う書式(差押債権目録)」 — 養育費等の差押債権目録: 2分の1・66万円・賞与・退職金
- 東京地方裁判所 民事第21部「まずお読みください(給料債権の差押え)」[PDF] — 別紙: 差押可能金額の計算(1円未満の端数切捨て)・支払ってはいけない金額の考え方・供託の注意点(表5)
- 国税徴収法(e-Gov法令検索) — 76条(給与の差押禁止。Q4)
- 地方税法(e-Gov法令検索) — 331条6項(市町村民税の滞納処分は国税徴収法の例による。Q4)
※ 本ページの表・数値は、上記の出典(公表値・法令の算式)をもとに当サイトが計算・編集(加工)して作成したものです。出典元の機関が作成したものではありません。
※ 本表は2026年10月時点の一般的な情報です。実際の手続き・判断は公式情報および専門家にご確認ください。個々の差押えの範囲・手続きにはお答えできません。差押命令を出した裁判所(執行裁判所)にご確認ください。
最終更新: 2026-10-19