マイナンバー取扱いの実務早見表|いつ集める・どう保管・いつ廃棄?
総務・経理が扱うマイナンバー(個人番号)の実務ルールを場面別に整理しました。ポイントは3つ——①決められた場面でしか集めない・使わない ②本人確認は「番号+身元」の2点 ③必要がなくなったら廃棄。個人情報の中でも特に厳格な「特定個人情報」の扱いです。
本表は2026年度時点の番号法・個人情報保護委員会ガイドラインにもとづく一般的な情報です。実際の手続き・判断は公式情報および専門家にご確認ください。
🔢 マイナンバー実務 即答ボックス
表1: マイナンバーが必要になる場面(利用してよい範囲)
| 場面 | 使う書類 | 誰の番号が必要か |
|---|---|---|
| 入社 | 扶養控除等(異動)申告書・健康保険/厚生年金の資格取得届・雇用保険の資格取得届 | 本人+税・社保の扶養家族 |
| 年末調整 | 扶養控除等(異動)申告書ほか | 本人+扶養親族(既取得なら記載省略の運用可) |
| 退職・死亡 | 源泉徴収票・資格喪失届・退職所得の受給に関する申告書 | 本人 |
| 外部への支払い | 報酬・家賃などの支払調書 | 支払先(個人)の番号・法人は法人番号 |
| 労災・傷病手当金等の給付請求 | 各給付の請求書類 | 本人 |
※ 利用できるのは社会保障・税・災害対策の法定事務だけ。社員番号への流用・人事評価資料への記載・営業管理などへの利用は本人の同意があっても違法です。
表2: 取得時の本人確認(2点セット)
| パターン | 番号確認 | 身元確認 |
|---|---|---|
| マイナンバーカードあり | カード1枚で両方OK(裏面=番号・表面=身元) | |
| カードなし | 住民票(番号記載あり)など | 運転免許証・パスポートなど写真付き1点(写真なしは2点) |
| 扶養家族の番号 | 税の扶養(年末調整)は従業員が家族の本人確認をするため会社側の確認は不要。国民年金第3号被保険者の届出は事業主に確認義務がある例外 | |
保管・廃棄のルール(安全管理措置の要点)
- 保管してよいのは事務に必要な間だけ: 翌年も年末調整で使う等、継続利用の予定があれば保管できます
- 書類ごとの保存期間が過ぎたら廃棄: 例)扶養控除等申告書は提出期限の属する年の翌年1月10日の翌日から7年保存→経過後はできるだけ速やかに廃棄・削除(保存期間一覧)
- 廃棄は復元できない方法で(細断・溶解・データの完全消去)。廃棄記録を残すのが実務
- 取扱担当者を決め、書類は施錠保管・データはアクセス制限。取扱状況が分かる記録を残す(中小規模事業者向けの緩和的な手法もガイドラインに明記)
- 漏えい等が起きた場合、一定の事態では個人情報保護委員会への報告・本人通知が義務です
よくある質問
Q1. 従業員が提出を拒否したらどうする?
A. 提出は法律上の協力が求められますが罰則はなく、会社は提供を求めた経緯を記録したうえで、番号欄が空欄のまま書類を提出します(税務署・年金事務所は受理します)。記録が「会社が義務を怠っていない」ことの証拠になります。
Q2. マイナンバーのコピーを取って保管してもいい?
A. 事務に必要な範囲なら可能ですが、保管物が増えるほど安全管理の負担も増えます。番号確認後にコピーを取らず台帳・システムへ直接入力して原本文書を返す運用も認められています(取り扱いはガイドラインの手法に従ってください)。
Q3. 罰則はどれくらい重い?
A. 正当な理由のない特定個人情報ファイルの提供や不正利益目的の提供・盗用には、個人情報保護法より重い直接の刑事罰(拘禁刑・罰金)が番号法に定められています。事業者としては安全管理措置の整備が最大の防御です。
Q4. 支払調書のために取引先(個人)の番号が集まらない
A. 従業員の場合と同じく、提供を求めた経緯を記録して番号なしで提出すれば受理されます。契約時に提供依頼文書を交わしておくのが実務の定番です。
関連する早見表
出典(すべて官公庁の一次情報)
- 個人情報保護委員会 — 特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)・Q&A
- 国税庁 社会保障・税番号制度(マイナンバー)について — 税務関係書類の番号記載・本人確認
- 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法)
※ 本表は一般的な情報です。実際の手続き・判断は公式情報および専門家にご確認ください。個別の安全管理体制の設計はガイドライン本文と専門家にご相談ください。
最終更新: 2026-09-10